レガシーノーザンハイブッシュ
収穫時期 | 6月下旬~7月中旬 |
果実サイズ | |
甘味レベル | |
酸味レベル | |
育てやすさ | |
収穫量 | |
栽培開始時期 | 2010年 |
栽培本数 | 27 |
【総評】
美味しさ、樹勢、育てやすさ、暖地適性、豊産性など長所多数の優良品種。ノーザンハイブッシュ系として分類されることが多いが、正確にはサザンハイブッシュ系とのハイブリッド品種になる。だから2つのハイブッシュ系の長所を併せ持っている。
【サイズ・美味しさ】
サイズはやや大粒といったところだが、実付きを抑制すればかなりの大粒になる。味わいはハイブッシュ系の特長であるさわやかな甘さ、食感はパリッとしていて口当たりがよい。果実品質は優秀で、それほど硬い果実ではないが、しっかり日持ちする。また完熟するとなんとも言えない深みのある極上ブルーベリーの味わいでお客様が絶賛する。
(2022年追記)
この年は、史上最高の出来で、サイズ、美味しさともこの農園で全品種の中で最高の出来だった。着果数をある程度絞ったこともあるが、サイズは100円玉クラスが標準サイズだった。本来の潜在能力が存分に引き出された印象。毎年この出来に持っていけると新品種を蹴散らすほどのポテンシャルを持った品種といえる。同時期に旬を迎えるサミットも大粒で美味しくて食べ応えのある品種だが、こちらの方が日持ちしない、旬が短い。レガシーの方がその点優れている。
【収穫量・育てやすさ】
成木になると2mほどに成長する大柄な品種ということもあり、収穫量が多い豊産性の品種といえる。
生育も安定して順調に育つので安心感がある。ハイブッシュ系の脆弱性はない。サザンハイブッシュ系の血が入っているので、近年の温暖化による厳しい夏にも十分耐えられる。ブリジッタ、ブルーレイなどと同様に暖地適性は特に優れている。
ただ、太い新梢が少なく、小枝ばかりになる傾向があるので、剪定をある程度強めにして枝の新旧交代を促すことが必要。
【収穫期】
6月最終週に色づき始める。ブリジッタとチャンドラーと同時期。
【最後に】
この農園では、6月下旬の品種群が手薄で、この時期の収穫量はある意味”谷間”にあたる。一方お客様の入園者数は、6月下旬から7月中旬がピークで予約をお断りすることも多い。この6月下旬の谷間を埋めるべく、品種構成を工夫している。7月上旬のラビットアイ系早生品種につなぐハイブッシュ系で期待しているのが、ブリジッタ、マグノリア、そしてこのレガシーだ。同時期の品種としてチャンドラー、ピンクレモネード、サミット、エリザベスがあるが前2者はシンボリックな品種であり位置づけが異なる。後2者は、品種の脆弱性から期待薄だ。それゆえレガシーに寄せいる期待は大きい。
(レガシー 1993年 米国農務省発表)