パウダーブルーラビットアイ
収穫時期 | 7月中旬から8月上旬 |
果実サイズ | |
甘味レベル | |
酸味レベル | |
育てやすさ | |
収穫量 | |
栽培開始時期 | 2012年 |
栽培本数 | 25 |
【総評】
ブライトウエルと兄弟品種にあたり、ティフブルー×メンデイトから生まれた安心して育てられるラビットアイ系標準品種のひとつ。大きな欠点は見当たらない。また荒々しい樹形のラビットアイ系の中では、めずらしく清楚な雰囲気、上品さを漂わせる品種だ。
ティフブルー、ブライトウエル、パウダーブルーは親子兄弟関係にあり、かなり酷似しているが、微妙な違いをコラムとして後述する。
【サイズ・美味しさ】
サイズは中粒。大粒はほとんど期待できない。
美味しさは、成熟期初期はスッキリした甘さ、後期に行くほど糖度はあがるが、ブライトウエルほど極上の美味しさにはならない。
【収穫量・育てやすさ】
収穫量は安定して多い。
育てやすさもまったく問題なし。ほとんど枯れることはない。
果実品質が特に秀でており、果実は硬く日持ちする。ゆえに米国では機械収穫もされている。観光農園のみならず、出荷用にも最適な品種。
また雨の裂果にも強く、親であるティフブルーの長所を引き継ぎつつ、欠点である雨による裂果を改善したのがパウダーブルーだ。ラビットアイ系の中では、雨に対する耐性は最強。雨が降り続いても、裂果は極めて少なく、果実品質を維持できる。
雨の中での強さは際立っている、雨に強いランキングもご覧ください。→コチラへ
【2022年7月1日~18日までの降雨記録は以下】
■7月(1か月)平年雨量181mm
■今年7月1~18日までの雨量 255mm
■今年最近10日間(7月9~18日)雨量174mm
→この10日間で雨量を記録しなかったのは2日のみ
■昨日18日に57mm雨量(1時間に30mmの豪雨あり)
7月19日撮影のが下記動画、ほぼ裂果なく無傷、、、ラビットアイ系では雨に対する強さは最強
【収穫期】
7月中旬からで、ティフブルーとほぼ同時期。ブライトウエルより2週間ほど遅い。
(2022年追記)
成熟期が同時期の品種に個性的なものが多いので、イマイチ存在感が薄いが、安定感は抜群だ!
—–(コラム:ティフブルー、ブライトウエル、パウダーブルー比較)———-
■交配
ブライト、パウダーともティフブルー×メンデイトから生まれた兄弟品種
この組み合わせでは、コロンブスという品種もあるが、これはこの3品種とはかなり違いが明確なのでここでは比較しない。
■豊産性 ティフ>ブライト=パウダー
■育てやすさ ティフ=ブライト=パウダー どれも丈夫で育てやすい。
■樹勢 ティフ>ブライト=パウダー
■樹形 ティフとパウダーはどちらかというと縦型、ブライトは横型
下の写真(横に3品種比較した写真)をご覧ください。ティフは野性的で荒々しい、パウダーはお上品で清楚、ブライトは標準的な感じ。
■果実品質 ティフ=ブライト=パウダー ほぼ同レベル
■美味しさ ブライト>ティフ>パウダー ブライトの成熟期後半の美味しさは際立っている
■果実サイズ ティフ>ブライト=パウダー
■雨による裂果 パウダー>ブライト>ティフ
■収穫量 ティフ>ブライト=パウダー
■収穫期 ブライト7月上旬から ティフ&パウダー7月中旬から
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【最後に】
血縁関係が濃いので当たり前だが、本当に酷似している点が多い。この農園に当初パウダーブルーということで50本ほど定植したが、5年ほどたってようやく業者の品種取り違えで、「実はブライトウエル」ということが分かった。それほど、ブライトとパウダーはよく似ているが、収穫期が明らかに異なるので判明した。
ブルーベリーの世界では、品種間違いがよくある。特にホームセンターや園芸店で売っている品種はかなりの確率で間違ってるので気を付けたい。
(1978年 ノースカロライナ発表)
左からティフ、パウダー、ブライト