クライマックスラビットアイ
収穫時期 | 7月上旬~7月下旬 |
果実サイズ | |
甘味レベル | |
酸味レベル | |
育てやすさ | |
収穫量 | |
栽培開始時期 | 2006年 |
栽培本数 | 8 |
【総評】
熟期が揃う(観光農園にとってはメリットではない)、糖度が高い、育てやすいという長所の一方で、雨による裂果は酷く、評価が難しい品種。
【サイズ・美味しさ】
サイズは中程度。
糖度は高く、甘さは十分。ただラビットアイ系特有の酸味がほとんど感じられず、単調な甘さという表現が適当かもしれない。単調な甘さは、飽きてくるのも早い。果実は硬くて良いのだが、とにかく雨に弱く、これについては後述する。
【収穫量・育てやすさ】
収穫量は、かなり多く豊産性の品種だ。収穫にかかわることでひとつ特徴的なのは、塾期が揃うこと。通常ブルーベリーは3週間ほどかけて株全体の果実が色づく。しかしこのクライマックスは、色づき始めて1週間から10日ほどで70~80%ほどが熟すという特徴がある。ノーザンハイブッシュ系のデュークも同様に塾期が揃う同じ特徴をもつ。
これは、出荷主体の農家にとっては有難いことで、通常3回くらいに分けて収穫作業を行うが、クライマックスの場合は1回の収穫作業でそのほとんどを収穫出来てしまうので効率的だ。米国ではこの特徴を利用して機械収穫をしていると聞く。ただ出荷農家にとっては効率的だが、観光農園にとっては、逆にデメリット。なぜなら少しずつ熟してくれた方が収穫期間が長くなり、すなわち営業期間も長くなるからだ。
育てやすさは、ラビットアイ系の剛健さがあり問題ない。問題は、雨による裂果だ。とにかくよく割れる。割れ方が酷いと感じるのは2つの要因も大きいと考えている。1つは、塾期が7月なので梅雨後半の大雨に遭遇する確率が高いこと、もうひとつは前述の塾期が揃っていて、それも房なりなので、一旦割れ始めると止まらない印象が強い。
(2022年追記)
かつてはラビットアイ系主力品種として存在感があったようだが、現在は時代遅れの感が否めない。
【収穫期】
6月最終週には色づきが始まるラビットアイ系の先頭バッター。ラビットアイ系プレミア、タイタン、アラパハ、モンゴメリー、ノーザンハイブッシュ系のレイトブルーと同時期で、ブライトウエルよりも1,2日早い。
【最後に】
なかなか評価が難しい品種だが、特に雨に弱いという印象が強く、年々存在感が薄れている品種。