ブルーレイノーザンハイブッシュ
収穫時期 | 6月中旬~7月上旬 |
果実サイズ | |
甘味レベル | |
酸味レベル | |
育てやすさ | |
収穫量 | |
栽培開始時期 | 2006年 |
栽培本数 | 31 |
【総評】
1955年発表のクラシック品種で、ブルークロップとは兄弟品種。1960年アメリカ農務省制定の「ビックセブン(7大品種)」の1つ。
美味しさ、サイズ、育てやすさ、収穫量などどれも標準以上でノーザンハイブッシュ系ではめずらしく欠点らしい欠点は見当たらない優良品種だ。
【サイズ・美味しさ】
サイズは粒ぞろいで標準サイズ以上の実を付ける。
食味は、成熟期初期は若干酸味が強い気がするが、1週間もすれば甘酸バランスは最高で人気も高い。さらに香りや風味もよく果実品質は抜群といえる。
【収穫量・育てやすさ】
収穫量も標準以上。
育てやすさも十分で、特長的なのは、暖地適性があること。ブリジッタほどではないにせよ、西日本でも十分に育ってくれる頼もしい存在。ブリジッタは暖地適性は素晴らしいが、害虫が好む品種なのが唯一の欠点。それに比べブルーレイにはそれがない。また枝の数が少ないので、冬場の剪定作業もまったく手がかからない。1点だけ気になるのは、どうも落果が少し多いような気がする。朝、畑に入って下に落ちている実が多いのが気になる、それくらいしか悪いところは思いつかない。
(2022年追記)
丈夫に育つことは間違いないが、定植して15年がたつと当初定植した本数の約半数は枯死あるいは衰弱して現役を引退している。ラビットアイ系は15年たっても90%以上が現役続行(それもかなり元気な状態で)しているのに比べると、やはりハイブッシュ系なので、丈夫とはいっても10年を目処に植え替えを考えるべき、当園ではブルーレイは2世代目が主流になっている。
【収穫期】
収穫期はオープン週は間に合わないが、2週目には間に合うので6月後半を彩る品種。
【最後に】
特別に際立ったところがないので、地味な存在で写真もあまり撮っていないのが残念、でも本当に欠点がない優良品種。近年、華々しく新品種が登場してくるが、ブルーレイのように65年も前に世に出た品種がこれほど素晴らしい評価を得られるのだから、わざわざリスクの高い新品種に勢いよく飛びつくのはいかがなものかと考えてしまう。「新しいからいいわけではない、古くても良いものは良い」ということをわからせてくれる品種だ。新品種が出ては消え、出ては消え、という淘汰の激しいブルーベリーの世界で、古い品種でいまだに生き残り存在感のある、このブルーレイのような品種は、ほぼ間違いなく素晴らしい品種だ。
(ブルーレイ 1955年ニュージャージーで発表)