レイトブルーノーザンハイブッシュ
収穫時期 | 7月上旬~7月下旬 |
果実サイズ | |
甘味レベル | |
酸味レベル | |
育てやすさ | |
収穫量 | |
栽培開始時期 | 2006年 |
栽培本数 | 15 |
【総評】
ブルーベリーを2つのグループに分けるとすると、ハイブッシュ系=早生品種、ラビットアイ系=晩生品種になるが、このレイトブルーは、その名の通り(late)成熟期がとにかく遅い。エリオットと並ぶハイブッシュ系の最晩成。ラビットアイ系の早生品種よりも遅い。7月に入って成熟期を迎える酸味が特長の品種だ。
【サイズ・美味しさ】
サイズは標準以上で十分な大きさ。
食味は酸味系で、ノーザンハイブッシュ系では最も酸味が強い部類の属する。同時期に成熟期を迎えるハイブッシュ系の晩生品種やラビットアイ系早生品種は、どれも甘味が強い品種なので、そういう意味では7月に食べられる酸味系品種としての存在感はある。果実は硬く品質良好。
(2022年追記)
酸味が特長ゆえに、それを活かした用途を考えた方がいいかもしれない。腕のいいパティシエや料理人は、「甘さでなく、酸味が効いたフルーツ」を探しいることが多い。甘さは砂糖などでいくらでも出せるが、酸味はフルーツ独特の酸味がイチバンらしい。そういう意味で、レカ同様、レイトブルーを活かせる用途がここにある。
【収穫量・育てやすさ】
収穫量は標準以上を期待できる。育てやすさも問題なし。
【収穫期】
ノーザンハイブッシュ・サザンハイブッシュ系の中で、7月に成熟期を迎える品種は、このレイトブルーくらいだ。ラビットアイ系の早生品種のウィトゥ、クライマックス、プレミア、タイタンなどと同時期か、むしろ遅いくらい。
ラビットアイ系の栽培が難しい東北地方以北であれば、夏休みを彩る主力品種として重宝される品種だが、東日本や西日本においては、ラビットアイ系の中に埋もれてしまって、イマイチ存在感が薄い。
【最後に】
ハイブッシュ系の晩生品種は、ハイブッシュ系→ラビットアイ系の端境期(入れ替わり時期)、すなわちラビットアイ系につなぐ品種という役割を担っているが、このレイトブルーは成熟期が遅すぎてその役割を果たせていないのが残念だ。
ただ、前述の通り7月中旬以降は、甘いラビットアイ系が主体になるが、このレイトブルーは遅れてきたノーザンハイブッシュ系でさらに酸味が強い品種なので異彩を放っている。お客様からは、「甘いラビットアイ系品種群を味わった後に、ピリッと酸味がきいたレイトブルーを食べると、ひと際美味しく感じる」という声をよく耳にする。そういう意味での存在感はある。
(レイトブルー 1967年 ニュージャージーで発表)