ラビットアイ概論ラビットアイ
収穫時期 | 7月上旬から8月下旬 |
果実サイズ | |
甘味レベル | |
酸味レベル | |
育てやすさ | |
収穫量 | |
栽培開始時期 | 2006年 |
栽培本数 | 800 |
ここでは、ラビットアイ系の一般的な傾向についてお伝えする。この系統には、多種多様な品種があり一括りにはできないが、多くの品種に共通する傾向と捉えていただき、例外もあることをご承知おきください。品種選定にあたっては、個別の品種解説をご覧ください。
【総論】
育てやすさ、収穫量、甘さ(糖度)は、ノーザン・サザン2つのハイブッシュを遥かに凌駕する系統。果実品質が劣ると言われているが、新品種の中にはハイブッシュ系の果実品質と肩を並べるような品種も出現している。
基本的に暖地向きで、東北南部よりも南で栽培されている。露地栽培での北限は山形県あたりではないか。
【サイズ・美味しさ】
サイズ的には、ハイブッシュ系よりも一回り小粒と言われるが、収穫量が2倍近いことを考えると、この表現は実態を表していない。ラビットアイ系を収穫量を半分(ハイブッシュ系と同程度)にしたら、さぞかし大粒といえるだろう。
美味しさは、糖度は抜群でとっても甘い。ただ欲を言えば少し酸味がある方が切れのある美味しさになる。実際にラビットアイ系で美味しいと評判の品種は、微妙に酸味が含まれている品種だ。
果実品質は、中には皮が厚く、種が大きい品種もあるが、最近の新品種は、まったく滑らかな口当たりで、ハイブッシュ系の上質な食感とまったく変わらないものもリリースされている。
【収穫量・育てやすさ】
収穫量はハイブッシュ系が4キロに対して、ラビットアイ系は8キロ。豊産性の品種に至っては10キロに至る場合もあり、ハイブッシュ系の2倍以上収穫できる。
育てやすさは、ハイブッシュ系とは比べ物にならないくらい元気よく育ってくれて、安心感がある。病気や害虫にも強く、手がかからない。ハイブッシュ系の日常管理を10とするとラビットアイ系は4~5くらいで、半分の手間で済んでしまう。生産者孝行な系統だ。
ハイブッシュ系になくて、ラビットアイ系ではどうしても避けられないのが、雨による裂果。ラビットアイ系は強弱はあるが、全品種が裂果する。梅雨が長引いたり、雨量の多い年は被害が大きくなる。
【最後に】
日本のブルーベリーの世界では、ノーザンイブッシュ系・サザンハイブッシュ系が重宝されて評価が高い。それに比べラビットアイ系は、1ランク下の評価になることが多い。しかしながら、私自身の評価は、総合的に考えてラビットアイ系がイチバンだ。ブルーベリー観光農園を開設するなら、安定した収量を見込めるラビットアイ系を50%は入れるべきだと考える。