オニールサザンハイブッシュ
収穫時期 | 6月上旬~6月下旬 |
果実サイズ | |
甘味レベル | |
酸味レベル | |
育てやすさ | |
収穫量 | |
栽培開始時期 | 2006年 |
栽培本数 | 22 |
【総評】
かつて2000年代までは、美味しさランキングでは常にトップクラスに君臨した。スターも同様に美味しさランキングの常連だが、スターは果実の美しさ、オニールは美味しさが、それぞれ際立っている。
生育旺盛で育てやすい。雨での裂果、皮が薄く輸送に難があるので市場出荷に向かない、ところがマイナス点。
【サイズ・美味しさ】
サイズは、収量がそれほど多くないからともいえるが、大粒の部類に属する。サイズではないが、雨に弱く裂果する。また皮が薄くジューシーなため輸送に弱く、市場出荷には向いていない。
美味しさについては、総評にも書いた通り、完熟果は、「感動的な美味しさ」「忘れられない美味しさ」といえる。
【収穫量・育てやすさ】
収穫量はさほど多くない、中程度。
樹勢が強く、生育旺盛で育てやすい。収穫を始めて数年すると樹勢が弱って、元気がなくなるが、意外にも一気に枯れこむようなことはなく、数年は持ちこたえる「しぶとさ」がある品種だ。弱ったら株元で一気更新すると見る見る復活する株が多い、基本的に生命力が強いといえる。
気をつけたいのは、2つある。1つは、コガネムシの幼虫に食害。特に幼木のうちにコガネムシの餌食になることが頻発するので、特にケアしておきたい。もうひとつは前述の通り、雨に弱く、裂果する。サザンハイブッシュ系で裂果するのは、オニールの他、スターとリベール。以前は、雨除けハウスの中で育てていたが、6月の前半はそれほど雨は降らないので、いまでは露地栽培に切り替えた。
(2022年追記)
コガネムシの大好物品種がオニールなので、そこだけは気を付けなければいけないが、コガネムシだけ気を付けていれば、まず枯れることはなく、安心だ。樹齢とともに樹勢が弱ってくるが、一気に枯れこむことはなく、実に粘り強い。
【収穫期】
開花も早いが、成熟も早く、一番果候補の常連。オープン週に花を添えてくれる品種。
【最後に】
ブルーベリー栽培を始めるきっかけになったのは、ノーザンハイブッシュ系のスパルタンとサザンハイブッシュ系ではこのオニールだ。成熟期初期はスパルタンも素晴らしいが、成熟期中盤から後期、すなはち完熟期はオニールの方が美味しい。雨による裂果や柔らかさゆえ市場出荷に向かないなど難点はあるが、それをカバーするくらいに美味しさが群を抜いている秀逸な品種だ。
(1987年 ノースカロライナで発表)