ブルーベリーの基礎知識

こんにちは。
ここにしかない極上ブルーベリーの楽園オーナーです。

 

【ブルーベリーの特性】
ツツジ科に属する低木果樹。
野生種は熱帯山岳地帯から温帯、亜寒帯まで分布。
現在の栽培種はアメリカ北東部から南部フロリダの広範な地域で自生している数種類の野生種が改良されたもの。
日本でも徐々に人気は高まっているが、日常的なフルーツとなっている北米、欧州に比べると日本の需要・生産量とも極少量。
ブルーベリー=ジャムとイメージされる方が多いが、完熟した生果は本当に美味しく、ひとりでも多くの方に美味しいブルーベリーを味わっていただきたい。

 

【ブルーベリーの育て方】

「繊細で栽培が難しい果樹」というのがブルーベリーを育てるうえでの大前提だ。園芸店やホームセンターで販売されているブルーベリー苗木には、「誰でもカンタンに育てられる果樹」のように書かれているが、これはセールトークでしかないので気を付けたい。

一般的によく言われていることに「酸性土壌を好む」がある。確かにpHは4.5~5.2程度(←強い酸性土壌で中性は7.0)に維持されているのが望ましい。ただ、酸性土壌よりも大事なものがある。それは「水はけの良さ」だ。ブルーベリーを育てるうえで、もっとも気を付けたいことは、一にも二にも「水はけ」だ。

残念ながら、伝統的に稲作中心の農業だった日本には、水はけの良い土壌は少ない。特に西日本は粘土質土壌で水はけが悪い。関東周辺の関東ローム層の土壌は水はけは良い方だが、それでも限界がある。従って、ご家庭の庭に植えても、大きく育つことは稀だ。もしご家庭で育てる場合でも、鉢植えをおススメする。鉢植えならば、水が下に抜けて水はけの良い状態が保ちやすい。

用土は、酸性土壌であるピートモスで育てることが推奨されているが、前述の通り、酸性土壌よりも水はけの良い土壌であることが何よりも大事なので、ピートモスに赤玉土や鹿沼土を混ぜることで、排水性の良い土壌で育てることをおススメする。

また肥料については、ブルーベリーは硝酸態窒素よりもアンモニア態窒素を好む傾向にあり、他の作物と特性が異なるので、ブルーベリー専用の肥料を園芸店などでお買い求めいただきたい。

当園では、ブルーベリー栽培の最適な生育環境を整えるために、「養液栽培」という方式を採用している。地植えではなく、水はけの良い人工培地を使用したポット栽培で、ブルーベリーが大好きな成分の酸性液肥を潅水装置を使用して全自動で育てている。この栽培法は地植えに比べ2,3倍のスピードで生育して、収量も格段に多く、大粒でまったり甘いブルーベリーが収穫できる。この栽培法にご興味のある方は →コチラへ

最後にもうひとつ大事なことをお伝えする。お客様から相談されるケースとして「苗木を買って、その年は、実をたくさん食べられたが、翌年からめっきり元気がなくなったのはなぜか?」というものがある。ブルーベリーは1年生2年生苗木を購入してもすぐに実を付ける傾向がある。「桃栗三年柿八年」と言われるが、ブルーベリーには当てはまらない。1年生2年生苗木は、人間でいえばまだ赤ちゃんか小学生レベル。この段階で実を付けることは、人間でいえば、カラダができていない子どもが、赤ちゃんを産んでいるようなものでほぼ自殺行為と言える。だから苗木を買っても、2年くらいは実を付けつに(摘花、摘果してしまう)とにかく生育させることだけに専念する必要がある。美味しい果実を口にするには、ある程度時間が必要なことに留意いただきたい。